痛みとの付き合い方




痛みと上手に付き合えれば、リウマチの症状で困ることも少なくなります。
痛みを取り除く方法として、大きく3つがあります。

  • 物理療法(温熱療法・寒冷療法)
  • 薬物療法
  • ペインクリニック

物理療法

物理療法の基本は「温熱療法」と「寒冷療法」です。
これらの痛みへの対処法は誰でもできる治療法なので、日常的な痛みのコントロールに活用する事ができます。

炎症のなかでも痛みが少なく、状態が落ち着いている慢性炎症の場合には温熱療法という温める治療法で痛みを落ち着かせます。
関節リウマチは症状が落ち着いている状態でも持続的に炎症が起こっていて、痛みのコントロールをしっかりと行わなければ「急性転化」といって、慢性の炎症から急性の痛みの激しい炎症に移り変わってしまうことがあります。急性炎症の痛みは非常に激しく、痛みのコントロールも行いにくいので、慢性炎症の状態でしっかりと痛みを取り除くことが大切です。

温熱療法

「温熱療法」では40〜50℃に温めた湯たんぽや電子レンジで温めて使うホットバッグを患部に当ててます。温めることで血流が改善し、痛みが和らぎます。また、お風呂でマッサージをしたり、関節のストレッチでも痛みが和らぐので、ジンジンと鈍い痛みが続いている場合には、温めることがとても効果的です。

寒冷療法

痛みが激しく、赤く腫れ上がっている急性炎症が起きているときには「寒冷療法」を行います。寒冷療法では痛みを感じる炎症部分にアイスパックなどを当てて、冷やすことで痛みを抑える治療で、急性炎症で非常に効果があります。

薬物療法

「薬物療法」は医師からもらった薬を使った痛みのコントロールです。
薬には痛みが強いときにだけ服用するタイプの解熱鎮痛剤(NSAIDs)が含まれていますが、これらの解熱鎮痛剤を正しく使用することで痛みの適切なコントロールができるようになります。解熱鎮痛剤の副作用で気をつけたいのが胃の痛みです。服用する前に軽く食べてから服用することで胃の負担を軽減できます。

痛み止めを長期にわたって飲み続けることに抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、痛み止めを使うことによるメリットは痛みを取り除くことだけではありません。炎症を食い止めることで骨の変形を食い止めたり、関節の動きのスムーズさも保つことができます。

ペインクリニック

「ペインクリニック」では痛みの治療の専門である麻酔科の医師による治療が行われます。麻酔科の医師は、内科の医師ではあまり扱わないような鎮痛剤を安全に使う専門的な知識を持っているので、痛みのコントロールの質をあげることができ、非常に生活が改善されます。

痛みに耐えられなくなったときや、長期間の痛みのコントロールが必要な方はぜひ診察を受けてみてください。