リウマチの治療は膠原病専門の病院へ





病院にはさまざまな専門の診療科があります。リウマチの患者さんがかかる科の特徴や治療の内容・得意とすることを理解しておくと毎日の生活で困ったときにどこを受診すればよいいのか選びやすくなります。

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リウマチの治療に携わる診療科

整形外科

整形外科は筋肉や関節の治療を専門に行っています。このため、関節に強い炎症が現れるリウマチでは整形外科の役割が非常に重要な役目を果たします。
関節の手術が必要になる場合には、消化器や呼吸器などの手術を行う「外科」ではなく、「整形外科」の専門的な手術が必要です。
骨というのは実は非常に弱い組織で、細菌の感染に弱く、通常の手術よりも衛生面に気を使わなくてはなりません。このため、治療を行うためには特別な治療の環境が必要で、整形外科のチーム独自の治療が重要なのです。

麻酔科

麻酔科は痛みに関する専門家です。麻酔科が行うのは痛みをコントロールするペインクリニックによる治療です。痛みのコントロールで重要なのは、いかにうまく鎮痛剤や麻酔薬を使うかで、痛みを適切にコントロールすることでより生活の安定や、生活の質の向上へとつながります。

痛みのコントロールには麻薬などの強い鎮痛剤が必要になることもあります。「麻薬」という響きには非常に怖いイメージがありますが、麻酔科の医師は麻薬に属する鎮痛剤を適切に使う専門的な知識をもっています。適切な鎮痛剤の使用で、痛みを減らした生活を守ることが麻酔科の大きな役割です。

小児科

小児科は子供がかかるリウマチで関わります。「若年性特発性関節リウマチ」という子供のリウマチは全国で約1万人程度いるといわれていて、子供の治療には成長や発育を考えた専門の治療が必要です。このため、小児科のサポートのもとで、痛みや炎症をコントロールしながら治療を行います。

眼科

リウマチになると、目にも症状が現れることがあります。「眼瞼結膜の炎症」や「虹彩の炎症」により、人によっては失明を起こすこともあります。目の炎症や目の状態の把握には眼科のサポートに頼ることになります。

泌尿器科

リウマチによる全身状態の悪化で気にしなくてはならないのが腎臓の状態です。腎リウマチが悪化することで腎臓の機能が低下してしまい、場合によっては人工透析が必要になります。「尿の出が悪い、血尿が出た、体がむくんできた」などの腎臓のトラブルが起こった場合には泌尿器科に受診しましょう。

リウマチの治療には専門の内科がある

リウマチは膠原病一種です。膠原病内科という膠原病の治療を専門の治療を行う専門の医師が携わっており、関節リウマチも膠原病内科が担当することが多いです。また、病院によっては「リウマチ内科」というそのものずばりの診療科を設けている医療機関もあります。膠原病内科やリウマチ内科を設置しているのは比較的大きな病院ですが、リウマチにかかった場合にはこのような診療科で治療を行うことが必要です。

最近ではリウマチ専門のクリニックも増えているので、つらい症状があるときには膠原病内科をキーワードに病院を探すのも良いかもしれません。