リウマチとは




女性に多いリウマチとは

関節リウマチ病気は、細胞と細胞の間(結合組織)に炎症が起きている病気で、「膠原病」という病気のひとつとして分類されています。膠原病は、本来体を守るはずの「免疫細胞」が自分の体を間違えて攻撃する病気で、数10年という長い期間に渡ってその影響が出ることも少なくなく、良い状態・悪い状態を繰り返すことが特徴です。
このような体を守る仕組みである「免疫機能の異常」が原因で、関節にある滑膜に炎症が起こる異常がいわゆる「関節リウマチ」という病気です。

関節リウマチの原因

関節リウマチの原因は「リウマトイド因子」の働きによるものです。リウマトイド因子の誤作動によって関節に炎症が起こり、体を守る役割を担うべき「免疫系の細胞」が間違えて体を攻撃し始める原因になっているのです。
リウマトイド因子が関連する病気には関節リウマチ以外にも「シェーグレン症候群」「全身性エリテマトーデス」などがあります。

リウマトイド因子が関連する病気

関節リウマチ 関節に炎症が起き、動きが悪くなる。また、疲労感や倦怠感がなどを感じやすくなる病気
シェーグレン症候群 唾液を作り出す唾液腺という部分の炎症を起こす病気
全身性エリテマトーデス 女性に多い炎症を引き起こす疾患

このなかでも関節リウマチは特に発症原因の特定が難しいといわれています。遺伝的な要因やウイルスなどの外部環境の原因が複合的に関係していると考えられていて、現在ではタンパク質を作るための遺伝子が原因と考えられています。
この遺伝子の個人差に、リウマトイド因子の作用などが加わって関節リウマチなどの疾患が出てくるのです。

★遺伝的な要素としてHLA-DRという免疫系の細胞が持っている

関節リウマチの症状

関節リウマチの症状は主に手・膝・肘などの主要な関節に目立って発症します。
関節の炎症が起こってすぐの初期の症状と、長期にわたって炎症が続いたあとの症状では体に現れる症状が徐々に変化していきます。

大半の症状は、関節の痛みや関節の動きの悪化ですが、人によっては関節周囲の皮膚に大豆くらいの大きさの塊ができてしまったり(皮下結節)、疲れやすさや微熱の体調不良や、体重の減少などが現れます。疲れや微熱によるだるさは、関節の症状と並んで非常につらいといわれ、日常生活に大きく支障をきたしてしまうことが多いです。

関節リウマチと日常生活

関節リウマチによって関節の動きが悪化すると、やがては歩くことや日常生活の動きに影響が出てきます。このため、自分が思うような動きがとりにくいと感じる機会が増え、関節の動きの衰えを補うためのリハビリテーションや、動作を手助けするための道具(自助具)を活用が必要となります。

生活の不便を減らすためには、病院で適切な治療を受けることでリウマチの進行を食い止めることが不可欠です。自己流の改善や健康食品などに頼った対処療法には限界があります。リウマチの治療は全世界で研究が進められており、治療方法は日々進歩しています。
病院やクリニックでは膠原病を専門とした医師(主に内科)によって関節リウマチ治療が行われています。関節リウマチかもしれないと感じたり、検査で関節リウマチの可能性を指摘された場合には、必ず専門の医師に相談をするようにしましょう。